ESP8266を使って自宅外の気象情報を監視する③ – もう少しコンパクトに収めてみた

前回のブログにて、無事ソーラー電池によってESP8266で動くロガーへ電源供給ができるようになり、常に自宅外の気象情報を計測し続けることができるようになりました。

その時の構成を振り返ると、例えばケースの外にコードが延びている、充電池が外出しになっている、USBコード端子の向きが縦になっており少し収まりが良くない・・・などと、今回の構成の組み立てに少し慣れてきたせいか、もう少しコンパクトな感じで外に置けないものかなぁと考えました。

それで、このブログでは前回の構成より少しコンパクト化して、1つの小さな箱(プラスチックケース)にこれらを全部収めてみた内容となります。

設置イメージとしてはこんな感じです。電源供給するソーラーパネルについては、依然外出しですが、ロガーと充電池はすべて1つのケースに収まるような形です。外に置くので、これらは物干しか何かを使ってぶら下げて利用します。

用意したもの

基本的には前回のブログのものを使用していますが、今回向けに購入したものを追加で載せておきました。

外に置くので、防水性がありそうな小型のクリアケースを探していたところ、これがフィットしました。3個入りですが、上の蓋とケース1個を使いました。

  • USBケーブル:ダイソー ライトニング+マイクロB兼用充電転送ケーブル(L型)

通常のUSBケーブル接続端子だと、縦向きになり、ケースの収まりが良くないので、L型で接続できる端子付きケーブルを探していましたが、これがフィットしました。このMicro USB端子部分を使ってケースに収めて接続できるよう加工しました。

ソーラーパネルとケースを吊り下げるためのフックです。小型で軽い、そして安いダイソーのカラビナを選びました。

小型で薄く、かつ比較的容量があり、さらにコードが長めのバッテリーを探していたところ、こちらのリチウムイオン電池で決めました。コネクタ端子がArduinoでも使えることから、汎用性が高そうだったことも理由の一つです。

実際に購入したものです。画像上にある端子部分は今回向けに切断してスクリューターミナルに接続できるようにします。

少しでも電力長持ちさせるための予備バックアップ、電圧降下を軽減するために、今回キャパシタを使いました。比較的大容量の電気二重層コンデンサを並列2つ設置して使用しました。これは今回使う上では必須ではないです。あくまでも電源バックアップ用途で使いました。

その他

  • 電源供給サイン用LED(青)、抵抗470Ω

配置例

ユニバーサル基板での配置になります。左側のものを太陽光からの電力をリチウムイオン電池に充電とするとともに、その電力をESP8266へ供給する流れにしています。

前回のブログでの結果より、ソーラーパネルは2枚並列構成にしています。

構成自体はそれほど大きく変わっていませんが、以下の点で若干変更を入れています。

左側ボード(電源供給/充電用)

  • 電源供給方法の選択肢を増やすため、TP4056のUSBコネクタを使用可能にした
  • ESP8266への電力供給されていることをパッとみて分かるように、青色LEDを点灯させるように配置した
  • 電源のバックアップ予備、電池が切れる際の電圧降下軽減するために、電気二重層コンデンサを2つ並列で配置した(これはなくても大丈夫です)
  • 充電回路を使用しなくても通常接続で電源供給できるように、直接電源供給用のコネクタを追加、そのコネクタからの供給に切り替えできるようにスイッチを設置した
  • 充電池については、ケースに収まるように小型のものを使用した(上記、「用意したもの」を参照)

右側ボード(ESP8266/ロガー)

  • センサー類(BME280、BH1750、LM389)はケースに収まるように基板に直付けした

注記:LM389自体は基板内に収めることができましたが、雨滴モジュール自体はケース外部に晒さないといけないため、今回は断念しました。

実際の組み立てでは、ケースに収まるように、左側のものを下、右側のものが上になるよう、2階建て構造でネジで固定します。充電池についても、そのケースに収められるような大きさとしています。

サンプルコードについて

前回のブログと同じコードを使いました。今回向けに特に大きな変更は行っていません。

実際の組み立て

実際の組み立てはこんな感じでやりました。

それぞれの基板上に組み立てたもの。左が充電用回路、右がロガー用回路

電源、両基板とをケーブルでつなげ、ケースに収めてみました。電源はテスト用に単四電池3本でつなげています。

電源も含めてケースにすっぽり収まります。電力供給時は充電回路にある青色LEDランプが点灯しています。

続いてソーラーパネルの部分です。透明アクリル板2枚を使い、間は防水対策で板の四方を薄いゴムで囲み、ネジで固定しています。この辺は作り次第ですが、外に置くのでソーラーパネル自体への防水を行う必要があります。

ソーラーパネルを吊り下げるためのカラビナも使用

両者はこんな感じで接続します。ソーラーパネル、ロガーとも吊り下げできるようにカラビナを使っています。

ロガーのほうのケースにはちょうどフタをフックするための2箇所の穴が空いていたのでうまくカラビナにつなぐリングを通すことができました

あとはソーラーパネルとロガーをつなぐケーブルは防水のために、ビニルテープで纏め、ケースの中に充電池(コネクタ部分は切断して、ピンコネクタへ接続)を接続して完成です。

実際の設置例

最終的に作ったロガーは自宅の2階のバルコニーの物干し部分に吊り下げる形で設置しました。

振り返り

設置した時期が冬場だったので、特に雨も雪も降ることはなく、かつ日差しもそこそこ強い(特に午前中)ため、電池が切れることなく現在も問題なく動いています。

あえて課題とするならば、透明なプラスチックケースにほぼ密封状態で日にさらされているので、午前中の時間帯によってはセンサーの温度が25°C〜35°Cになっている時があり、これが夏場だとぐっと温度が上がって充電池に影響がでるんじゃないかなあと心配しています。

設置場所を工夫して、ロガー自体は日陰に置くことも考えられますが、それだとケースの中にある照度センサーが低い値になってしまうので、どの方法が良いかどうかはまた考えることにします(間違いなく日陰に置いた方がよいと思いますが)。

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